空間演出のみならず、消臭やブランディング、販促といった実利的な効果が求められる日本のフレグランス市場。
その第一線で約13年にわたり活躍してきたスターフレグランス株式会社のS課長にお話を伺いました。
「香れば何でも同じではない」と語るS課長。
世界基準の品質を維持しながら、日本の厳しい要求水準に応えるための検品体制や、現場での試行錯誤から導き出した「香りの設計」の重要性について、現場の知見に基づいた貴重なエピソードを紐解きます。
S課長のご経歴について


まずは、S課長ご自身のご経歴について教えてください。
スターフレグランス株式会社は、2011年11月に前身会社から社名および業態を変更し、新たに立ち上がった会社です。会社としては、今年6月で20期目を迎えます。
私は2013年3月に入社し、約13年間にわたりフレグランス事業に携わってきました。現在は営業活動に加え、社内業務管理全般の統括を担当しています。
スターフレグランスの事業内容と業界での立ち位置



スターフレグランス様の事業内容について教えてください。
当社は、大手米国フレグランスメーカー「セントエアー」の正規輸入代理店を担っています。平たく言えば、日本国内におけるセントエアー製品の“メーカー的な立ち位置”です。
直販は行っておらず、全国で販売代理店契約を結んでいる事業者様に対し、本体機器やフレグランスカートリッジの卸販売を行っています。



フレグランス業界の中では、どのような役割を担っているとお考えでしょうか。
世界的に非常に高いシェアを持つセントエアーというブランドを、日本市場に広めていくことが当社の役割です。
日本国内には競合となる代表的なフレグランスメーカーが10社近くあります。その中で弊社は、代理店様のおかげで非常に多くのお客様にご利用頂けております。
主な導入先は、『商業施設』や『ホテル・旅館』で、その他『オフィス』や『医療施設』等、様々な業態への導入を進めています。
なぜ「正規輸入代理店」という形を取っているのか





なぜ、日本では輸入代理店という形で事業を展開されているのでしょうか。
もともとのきっかけは、フレグランス事業がまだ十分に広まっていなかった日本市場で、セントエアーのシェア拡大を担う存在として活動を始めたことです。
アメリカ本国のセントエアーは『製品を販売(レンタル)する』ことにのみ主眼を置いております。製品そのものの品質や性能は非常に優れていますので、結果非常に高いシェアを誇っています。
一方で、日本市場はアメリカにはないニーズがあり、単なる製品説明だけでなく、その先にある導入効果や運用の考え方まで含めた提案が求められます。



「単なる販売」では足りない、ということでしょうか。
はい。
製品の説明や販売はできても、その製品を導入した結果、空間がどう変わるのか、どのような効果が期待できるのかまでを深く考えた提案は、当時はあまり行われていませんでした。
また、香りの導入を「パッケージサービス」として設計できていなかった点も大きいと思います。
例えば、メンテナンス作業や運用管理を個別費用として切り分けて提案しており、香りを継続的に機能させるという視点が十分ではありませんでした。
日本市場に必要だった「独自の体制」



日本国内では、どのような体制が必要だったのでしょうか。
日本の法人利用では、香りに対して
- ブランディング
- 消臭
- 販売促進
といった明確な目的が求められます。
さらに、価格・品質・サービスのすべてにおいて、高いレベルが当たり前のように要求されます。
こうしたニーズに応えるためには、製品を売るだけではなく、導入後の運用まで含めて設計された体制が不可欠でした。
また、多くの業界では、飛び込み営業だけで案件を獲得できるような世界ではありません。
業界ごとに商習慣や価格帯が異なるため、それぞれの業態を理解した事業者が提案を行う必要があります。



そこで代理店契約方式を採用されたのですね。
はい。
前職で異業種メーカーに勤めていた経験から、新規業界への参入の難しさは強く実感していました。
そのため、特定の業界に強みを持つ事業者と代理店契約を結び、その業界に最適な形で香りを提案していく体制が最善だと考えました。
導入実績が示した「香りの力」
スターフレグランス発足当初、まず導入が進んだのがパチンコ店でした。
当時のパチンコ店は、世間的に『汚い(視覚)』『うるさい(聴覚)』『臭い(嗅覚)』といったイメージが強く、空気清浄機を導入して対策を試みる店舗も多くありました。
そこに香りを導入することで、空間の印象を大きく変えることができたと感じています。
香りの力によって、業界が抱えていたネガティブなイメージの一部を払拭できたという実感があります。
この実績をもとに、「臭い」という潜在的な課題を抱える他業界への導入も加速していきました。
正規輸入と品質管理へのこだわり





法人空間で香りを使用する際、「セントエアーであること」のメリットは何でしょうか。
香りは「香れば同じ」と思われがちですが、実際には大きな違いがあります。
セントエアーの強みは、顧客ニーズに応えられる香りのバリエーションと、その品質の高さです。
世界には30万種類以上の香りが存在していると言われていますが、その中で安心して施設空間に使えるものは限られています。
セントエアーは、国際的な香料基準である IFRA(国際香粧品香料協会)の正会員であり、これが世界的なシェアの高さにつながっています。
その他にも、日本には独自の化学成分に対する制限があるため、私たちはそれら多くの基準をクリアした香りのみを輸入し、日本国内で調合することなく、適正に商品管理を行い、日本市場へ展開しています。
それでも現在、約150種類のフレグランスのラインナップを維持できています。



品質管理はどのように行われているのでしょうか。
日本のエンドユーザー様へご提供するにあたり、輸入した香料・機器等をそのまま配送するではなく、皆様にご納得いただける日本品質を保つため、国内での検品体制・商品管理体制を整えています。
物流・検品・品質管理などのメンテナンスについては、gro:onのような日本国内のパートナー企業と連携し、日本市場に求められる水準を満たす体制を構築しています。
香りは「感覚」ではなく「設計」



香りを空間に導入する際、「良い香り」以外に重要な点は何でしょうか。
最も重要なのは、「何のために香りを使うのか」を明確にすることです。
ブランディングなのか、消臭なのか、それとも販売促進なのか。目的によって、香りの選び方や使い方は大きく変わります。
必ずしも「良い香り」が最適とは限りません。
消臭を目的とする場合は、香りを強く認知させない使い方の方が効果的なケースもあります。
例えば、当社の主力商品であるホワイトティーも、長時間滞在する空間では使い方を誤ると逆効果になることがあります。
過去には、強い臭気を伴う業態の法人施設において、数十種類の香りを比較・検証した事例があります。
その結果、主張の強い香りを重ねるよりも、グリーンティーやハーブ系の香りを組み合わせた方が、違和感が少なく、空間全体として自然に整うという結論に至りました。
不快臭に対して「良い香りをかぶせる」のではなく、香りの特性を十分に理解した上で、ご利用するお客様にあった設計することが重要だと感じています。
まとめ:香りの「真価」を、まずは貴社の空間で体感してください
今回のインタビューで語られた通り、香りは単なる「感覚」ではなく、緻密な「設計」によってその効果を発揮します。
世界中で非常に高いシェアを誇るセントエアーの品質と、日本独自の細やかな運用設計が組み合わさることで、空間は初めてビジネスの武器へと変わります。
スターフレグランスの正規パートナーであるgro:onでは、これまでに培った導入ノウハウを活かし、お客様の業態や課題に合わせた最適な香りのプランニングをご提案しています。
「実際の消臭効果は?」「ブランドイメージに合う香りは?」といった疑問を解決するために、まずは無料体験でその変化を実感してみませんか?プロの視点による「香りの設計」を、ぜひ貴社の現場でお試しください。

